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リブランディング手法を徹底解説!成功事例・失敗回避・実践ポイントまとめ

売上の停滞や若年層への認知不足に課題を感じている企業様も多いのではないでしょうか。
競合がSNS活用やデザイン刷新によって成果を上げる一方で、「自社は伝統を壊せない」と変化に踏み出せないケースも少なくありません。
そこで本記事では、リブランディングの具体的な手法や進め方、成功事例から学べるポイント、失敗しやすい落とし穴とその回避策について解説します。
目次
リブランディングとは?
リブランディングとは、既存のブランドイメージや戦略を見直し、新しい方向性を打ち出す取り組みです。
リブランディングが行われる背景には、市場環境の変化や消費者ニーズの多様化があります。デジタル化の進展や世代交代により、従来のメッセージやデザインが顧客に響かなくなることは少なくありません。
こうしたとき、単に見た目を変えるだけでなく、企業のビジョンや価値を再定義し、それをわかりやすく伝えることがリブランディングの目的です。
取り組みの内容は多岐にわたります。
ロゴやスローガンの刷新、プロモーション手法の変更、顧客体験の改善など、ブランドに関わるあらゆる要素が対象になります。
特にロゴ変更は象徴的な施策であり、外部への発信力が強いため、社内外に「変革への意思」を伝える有効な手段となります。
リブランディング手法の全体像

リブランディングは、次のステップで進めるのが一般的です。
1. 現状分析(市場調査・競合分析・ブランド診断)
まずは「現在のブランドがどのように見られているか」をデータで把握します。
EC企業であれば Google アナリティクスやヒートマップを用いて離脱ポイントを分析し、BtoB企業であれば取引先アンケートや失注理由のヒアリングが有効です。
2. ブランドコンセプトの再設計
次に、ブランドをどのように認知されたいかを明確にします。
例えば老舗和菓子メーカーが若年層の顧客を獲得したい場合、「伝統を守りつつ、SNSで映えるデザイン性を持つブランド」というコンセプトを掲げることが有効です。
こうして既存顧客には安心感を、新規顧客には親しみやすさを提供できるよう整理すれば、以降の施策に一貫性を持たせやすくなります。
3. ビジュアルアイデンティティの刷新
ロゴやカラー、フォントはブランドを直感的に伝える要素です。
BtoB企業ならフォントをサンセリフ体に変更するだけでも印象が刷新され、小売業ならパッケージにトレンドカラーを取り入れることでSNSでの拡散が促進されます。ポイントは、個人の好みではなく調査とコンセプトに基づいたデザインであることです。
4. 社内外への浸透戦略
新しいブランドを定着させるには、社員の理解と行動が欠かせません。社内では研修やワークショップを実施し、ブランドブックを配布して日常業務に落とし込みます。
社外にはプレスリリースやSNSを通じて「なぜ変更するのか」を丁寧に説明し、既存顧客と新規顧客の双方に納得感を与えることが大切です。
5. デジタル施策(SNS・Webサイト・広告戦略)
現代のリブランディングにおいて、デジタル戦略は不可欠です。
Webサイトは「会社案内」ではなく「ブランドの世界観を体験できる場」として再設計します。BtoB企業なら事例紹介の充実、BtoC企業ならビジュアルやストーリーの前面化が効果的です。
SNS運用では、Instagramでビジュアルを訴求し、X(旧 Twitter)でニュース性を発信し、TikTokでエンタメ性を強調するなど、媒体ごとに役割を分担させます。
さらに動画広告やリターゲティング広告を組み合わせれば、新しいブランドの認知を短期間で拡大できます。
リブランディングを効率良く進めるポイント

リブランディングはプロジェクトの期間もコストも大きくなることが多いため、ムダを省いて効率的に進める仕組みづくりが重要です。以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
1.リブランディング推進室を立ち上げる
まず取り組むべきは、プロジェクトを担う専門チームを設けることです。リブランディングは一部の部署だけでは完結しません。
マーケティングや広報、営業、デザインなど複数部署の知見を集めることで、初めて現実的な戦略を描けます。
少人数でもよいので、横断的な「リブランディング推進室」を立ち上げ、責任と権限を与えることが効率化の第一歩になります。
2.スケジュールを立てる
次に必要なのは、期限を意識した計画です。
「半年以内にコンセプトを固める」「1年以内に社外発信まで行う」といったマイルストーンを設定することで、関係者全員が同じゴールを共有できます。
進捗が可視化されると、社内の協力も得やすくなり、意思決定のスピードも上がります。
3.社員を巻き込む
どんなに優れた戦略を立てても、社員が自分ごととして捉えていなければ定着しません。
説明会やワークショップを通じて「なぜ今リブランディングを行うのか」を理解してもらい、現場からの意見を取り入れる姿勢が大切です。
日々の業務のなかで自然に新しいブランドを体現できるよう、ブランドブックや社内ガイドラインを用意するのも効果的です。
4.実行後は効果測定を行う
リブランディングは実施して終わりではありません。売上や問い合わせ数といった数値指標だけでなく、顧客からの声や社員の反応も含めて効果を検証する必要があります。
改善点があれば早めに修正を加え、次のフェーズへつなげていくことが重要です。
リブランディングの成功事例
ここでは、リブランディングの成功事例を2つ紹介します。
1.株式会社よーじや

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000253.000068863.html
京都の老舗「よーじや」は、約60年ぶりにロゴマークを刷新しました。伝統的な“京美人”ロゴをベースに、人気イラストレーター坂崎千春氏による新キャラクター「よじこ」を誕生させ、若年層への親しみやすさを強化。文房具や雑貨などの商品展開も進め、「おみやげの店」から「おなじみの店」へとブランドイメージの転換を実現しました。
2.株式会社湖池屋

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001352.000003039.html
2016年に会社をリブランディングした湖池屋は、初の商品「湖池屋プライドポテト」で大ヒットを記録。国産素材や高価格戦略、革新的なパッケージデザインにより市場に大きなインパクトを与えました。この成功が「新生・湖池屋」としての地位を確立する転換点となりました。
リブランディングのよくある失敗事例と回避方法
リブランディングは企業の未来を左右する大きなプロジェクトですが、やり方を誤ると逆効果になってしまうことがあります。
ここでは特に多い3つの失敗例と、その回避方法を紹介します。
社内の理解不足で失敗してしまう
よくあるのは、経営層や一部の部署だけでリブランディングを進めてしまい、現場社員が置き去りになるケースです。
例えば「新しいブランドスローガン」を打ち出しても、現場の営業担当が意味を理解していなければ、顧客への説明が従来通りのままになり、メッセージがちぐはぐになってしまいます。
回避方法として有効なのは、プロジェクト初期から社員を巻き込むこと。説明会やワークショップを通じて「なぜリブランディングが必要なのか」を共有しましょう。
既存顧客の離脱を招いてしまう
新しい方向性にこだわりすぎて、従来の顧客層をないがしろにしてしまうのも危険です。
たとえば老舗和菓子店が「若者向けにポップなデザインへ刷新」した結果、長年の常連客から「昔の落ち着いた雰囲気が良かった」と離脱されてしまうことがあります。
重要なのは、既存顧客の声をしっかり調査し、彼らが大切にしている価値を残すことです。大胆な方向転換をする場合も、「従来の魅力をどう受け継いでいくか」を明確に伝えることが重要です。
単なるデザイン変更だけで終わってしまう
リブランディングを「ロゴやカラーを刷新すること」と狭く捉えてしまうケースは非常に多くあります。確かにデザインはブランドの印象を左右する重要な要素ですが、見た目だけを変えても、商品やサービスの提供価値、顧客体験そのものに変化がなければ、顧客からは「表面を取り繕っただけ」と受け止められてしまいます。
この失敗を避けるには、デザインを「結果」ではなく「表現の手段」として位置づけることが欠かせません。
まずはブランドコンセプトを再設計し、「自社はこれからどんな価値を提供していくのか」を明確にします。そのうえで、その価値を最も効果的に伝えるデザインや体験を整えていくのが正しい流れです。
つまり、デザイン刷新はゴールではなく、戦略全体の中で顧客にメッセージを届けるための出口にすぎません。逆に言えば、ブランドの核が定義されていれば、ロゴやパッケージ、広告表現は自然と一貫性を持ち、顧客から「変わった理由」が伝わりやすくなります。
ロゴの刷新ならCHICSにお任せください!
リブランディングの第一歩として、多くの企業様が着手するのが「ロゴの刷新」です。
しかし、ロゴは単なる見た目の変更ではなく、企業の理念や未来の方向性を象徴する重要な要素です。だからこそ、デザインセンスだけでなく「ブランド全体をどう育てていくか」を理解したパートナーと取り組むことが欠かせません。
CHICSでは、企業の歴史やビジョンを丁寧にヒアリングし、単なるロゴデザインに留まらないトータルなブランディング視点からご提案しています。
まずはちょっとした質問やご相談からでも大丈夫ですので、まずは気軽にお問い合わせください。
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